こまねこと丹後蔵のおはなし。

●こんぴらさんの「こまねこ」

こんぴらさんの“狛猫”は、日本唯一とも言われる大変珍しい守り神です。神社になくてはならない、シンボル的な存在は「狛狗」ですが、金刀比羅神社境内社「木島社」には大変珍しい「狛猫」が存在しています。

社(やしろ)に向かって左側のネコは子ネコを抱いているのですが実は「お父さん」のようです。
昔、子育ては「父親の役目」だったとのこと、今で言う「育メン」ですね。子猫の頭に手をのせ「アッ」と口を開けています。
右側のネコは「ウン」と口を閉じ、さながら肝っ玉母さんと言ったところでしょうか。

 

●「丹後ちりめん発祥の地」と「神に仕える猫」

丹後の峰山は、丹後ちりめん発祥の地です。今から約300年前、江戸時代享保の頃、峰山の絹屋佐平治は断食修行までして研鑚と改良の末、ちりめん織の技法を確立しました。藩の奨励もあって、ちりめんは丹後一円に広まり、峰山はわが国有数の絹織物の集散地に飛躍したのです。町は、ちりめん問屋や糸屋が軒を連ね、関西方面から来る織物業者で賑わい、周辺の村々で機織りが盛んになるとともに、農家は絹を生産するための養蚕を営みました。

ところで皆さん、養蚕の大敵は何だと思いますか? それは「ネズミ」です。ネズミは、マユや蚕などを食い荒らし、農家に大損害をもたらします。そこで「猫」の登場です。猫は、蚕が飼われている部屋にいて、ネズミを捕る養蚕になくてはならない大切な存在でした。
かくして、この丹後峰山の地で「機織養蚕の守護神」にお仕えする猫「狛猫」となったのです。(金刀比羅神社HPより)

●「丹後蔵との関係は?」

実は、丹後蔵の仕込み水はこの狛猫がいる金刀比羅神社のご神山から湧き出る水なのです。

金刀比羅の大神と狛猫に見守られながら湧くこの水は、カルシウム分が比較的多い硬水で、丹後蔵「いもにゃん」をはじめとする芋焼酎たちを作り育ててくれています。

●ますます盛り上がる「こまねこ」?!

そして、2017年街中イベントとして「こまねこまつり」が9月の第3日曜日峰山町で行われ、大変な賑わいから2017年以降も開催される運びとなりました。
また、2017年ここ丹後地域は「丹後ちりめん回廊」として「日本遺産」に認定されました。

実は丹後ちりめんが出来てから2020年で300年の節目になるそうです。2020年といえば…そう東京オリンピックの年! 日本全国でますます盛り上がりたい「狛猫」であります。

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